入れ歯が合わない状態で使い続けている人は意外と少なくありません。

時間や費用を抑えたいという気持ちから、多少ズレていたり違和感があったりしても我慢してしまう人が多いようです。

ところが、合わない入れ歯を使い続けることには、いくつかの大きなリスクが潜んでいます。

今回はそのリスクを3つご紹介します。

 

○食事や会話に異常が生じる

食事の際の咀嚼や会話の際の歯や歯ぐきの動きがスムーズに機能するためには、歯や顎に均等に力がかかる必要があります。

合わない入れ歯を使っていると、無意識にその部分をカバーしようとして動きや力の入れ具合が不均等になります。

結果的に、食べ物が上手く咀嚼できなかったり、発音がきれいにできなかったりといった異常を招く恐れがあるのです。

 

○歯や顎の骨、歯ぐきなどに異常が生じる

無意識に不均衡に力を入れている状態が続くと、歯や顎、歯ぐきなどに必要以上の力がかかってしまうことになります。

結果、歯や歯ぐきが傷つきやすくなるため、口内全体の機能が低下する恐れがあります。

また損傷した部分から菌が入り込むことで、虫歯や歯周病になりやすくなることもリスクです。

さらに、力がかかり続けると顎の骨がズレやすくなります。

これは、顎の雑音（クリック音）や開口障害といった顎関節症の症状につながる危険性もあります。

 

○ストレスが溜まる

合わない入れ歯が原因で、噛むことが億劫になったり違和感を持ち続けたりすることは、精神面にも悪影響です。

食事や会話の中でストレスを感じやすくなれば、日々の生活も楽しく感じられなくなるでしょう。

このように、入れ歯は単に歯の機能だけの問題ではなく心身全体の問題なのです。

 

これらのリスクは時間や費用をかけてでも改善するべきものだと言えます。

早く対処すればするほど治療にかかる時間や費用も抑えることができるので、今の入れ歯に違和感を持っている人は一度歯科医院を受診してみることをおススメします。